Photoshopの「コピースタンプツール」は画像処理やレタッチに欠かすことのできないツールですが、ただコピーするだけではなく、コピーソースの設定でコピーした部分の反転や回転ができる便利な機能があることを知っている方は意外と少ないかもしれません。
今回は、意外と知られていないけれど、知っておくと作業効率が爆上がりするコピースタンプツールの便利な使い方を紹介します!

コピースタンプツールの基本的な使い方
まずは、コピースタンプツールの基本的な使い方をおさらいしておきましょう。
画像を用意する
編集をしたい画像を用意して、Photoshopで開きます。
コピースタンプツールを使って、下の画像内の飛行機を消していきたいと思います。

ツールを選択する
修正したい画像レイヤーを選択した状態で、画面左側のツールバーから「コピースタンプツール(Stamp Tool)」を選びます。(ショートカット:S
キー)

コピー元(ソース)を指定する
Altキー(MacではOptionキー)を押しながら、コピーをしたい部分をクリックして指定します。
今回は飛行機を消したいので、飛行機の周辺を指定します。

飛行機の背後には薄い雲がかかっているので、似たような薄い雲がある辺りを指定することが自然に馴染ませるコツです。
コピー先(修正箇所)にコピーする
コピー先(修正箇所)クリック、もしくはでドラッグすると、先ほど指定したソースで塗りつぶすことができます。
消したい飛行機部分をなぞっていくと、コピー元画像で飛行機が塗りつぶされますね。

ブラシサイズや硬さを調整すれば、より自然に馴染ませることができますよ。

こんなときに便利!
- 肌修正やゴミ、傷などの修正
- 見えてしまっているテグスなどの処理
- 背景の一部を自然に複製して埋めたいとき
- オブジェクトや模様でパターンを作りたいとき
この基本を押さえておけば、次の「コピーソース」パネルの活用もよりスムーズに理解できます!
コピースタンプツール活用術
水平方向・垂直方向の反転設定
それでは、ここからはコピースタンプツールをさらに活用する方法をご紹介します。
まずは、この画像のワンちゃんの耳を左右対称にしていきたいと思います。

用意した画像をPhotoshopで開いたら、ツールバーから「コピースタンプツール」を選択します(ショートカット:S
キー)。
Alt(Option)キーを押しながらクリックして、コピー元となる「ソース」を指定しましょう。
今回はワンちゃんの右耳を左耳にコピーしたいので、右耳の付け根あたりをコピー元として指定します。

「コピーソース」パネルを表示
コピースタンプツールを選択した状態で、上部メニューの「ウィンドウ」>「コピーソース」を選択すると、専用のパネルが表示されます。
ここで、ソースの反転や回転の設定ができるようになります。

水平方向に反転する
コピーソースパネル内の水平方向に反転のアイコンをクリックすることで、コピー元のソースを一発で反転することができます。

水平方向に反転のアイコンをクリックしたら、左耳の付け根辺りからドラッグして塗りつぶしていきます。

反転した画像で自然にコピーすることができました。

左右対称のデザインにしたいときや、欠けた部分を補う作業にとっても便利です。
垂直方向に反転する
コピーソースパネル内の垂直方向に反転のアイコンをクリックすることで、垂直方向へも一発で反転させることができます。

ソースを回転して貼り付ける
「回転角度」の欄に数値を入力すれば、任意の角度でコピーソースを回転できます。
例えば「30°」と入れれば、コピーした内容が30度傾いた状態で貼り付けられるので、下の画像のように、オレンジの種を増やすこともとっても簡単なんです!

今回の記事のまとめ
Photoshopのコピースタンプツールは、画像処理やレタッチ作業に欠かせませんよね!でも、ただコピーするだけでなく「コピーソース」を使いこなせば、作業効率も表現力も爆上がり間違いなしです!
左右反転や角度調整を活用して、自然なレタッチや、おしゃれなデザインを作ってみてくださいね!
